伝えることができた3つのこと(2023年3月4日掲載)

46歳、4児の子育てをしている父親です。

常日頃、子供達には今を生きる人間として、広い視野と自信をもって、たくましく生きてほしいと感じています。


「長興寺の和尚さんが募金活動しないかって。みんなどうする?」「行く!」

2月23日の祝日。NVN日本沼津災害救援ボランティアの会主催のウクライナ難民人道支援の募金活動をしてきました。

その日は多くの桐陽高校インターアクト部の生徒さん達も参加されていて、肌寒い陽気ではありましたが、賑やかに活動出来ました。


今回募金活動をやってよかったなぁと思ったのは、子供達に教育の場を設けることができたこと。

その日の夕食、現地での状況を振り返りながら、3つのことを伝えました。


1つ目は「目の前にいる日本人と、目の前にいない海外の人との優先順位」

募金活動中はいろんな方々が声をかけて下さいます。

そんな声の中には「ウクライナなんて海外の人のことより、日本の子供達や高齢者の人達のために活動して!」というものもありました。

確かに心情的に納得できる部分もあります。ただ海外に戦争被害で苦しんでいる方々がいらっしゃるのも事実。


どうしたらいいのか?

子供達には自分の身の回りにあるもの、身につけているものについて考えてもらいました。


ほぼ全てのものが、目の前にいない海外の人のおかげで出来ている。

彼らの支え無しではこの家に住むことも、衣服を着ることも、明かりの下で夕食を囲むことも出来ない。

グローバル化の進んだ資本主義の世界というのは、目の前にいない人達を信じて、お互い支えあって生活を営んでいく世界と言えます。


「目の前にいる人と同じぐらい目の前にいない人も大事なんだよ。

『星の王子様』でもキツネさんが言ってたろ。

『本当に大事なものは目に見えない』って。

だから、目の前にいないからと言って、手を差し伸べないというのは道理にかなっていないんだよ。

たった2時間だけど、目の前にいないお世話になっている誰かのために時間を使うということは、とても大事なことだと思うよ。」


2つ目は「人はそれぞれ事情を抱えているので気にしないこと。」

短い時間ではありましたが、いろんな方が声をかけて下さり、募金して下さいました。

いろんな方々が目の前を通り過ぎました。


「皆もいろんな思いで駅前に立ったかもしれないけど、それと同じぐらい、いろんな人がいろんな思いをもって生きている。

目の前を通り過ぎた人達の中には、受験のことで頭がいっぱいの人もいただろうし、家族の病気が心配で気もそぞろな人もいたかもしれない。

自分がそんな気持ちだったら、人の話は耳に入ってこないでしょ。

聞いていない、聞こえてないのではなくて、耳に入ってこないんだよ。

だから目が合って耳を傾けてくれた人に、ちゃんとお願いをする。

共感してくれた人は募金をしてくださっただろ。それでいいんだよ。」


3つ目は「『私』という主語を外して行動することの大事さ」

日本人の凄さの一つは、主語が無くても行動が出来ることです。

海外の、特に西欧文明の人びとにはそれができず、それぞれの文化の象徴とも言える言語にもよく表れています。


「ワールドカップなどで海外の人達が、スタジアムでゴミを拾っている日本人を絶賛する報道をするよね。

私たちの感覚では、『目の前にゴミがある』『綺麗にする』『美しい』単純にそれだけ。

ただ海外の人達は主語を入れなければ動けないから、必然的に『私』が動く理由が必要になっちゃうんだよ。

そうなると、私がゴミを拾う必要があるかという風になっちゃうから、試合を運営する人がゴミを拾うべきという発想になる。

だから『スタジアムのゴミを拾う』といった実務的に拾う必要のない行動する人が不思議なんだよ。


君たちも『私』が募金活動をするというよりも、和尚さんに誘われて、困っている人の為に募金活動をした。

多くの人に『募金お願いします』と声をかけ、募金して頂いたら、お礼を言ってお辞儀する。

みんな、ありがたいと思ったし、嬉しかったよね。それでいいんだよ。

『私』という主語をもって行動することも出来るけど、『私』という主語を入れなくても行動できる。

2つの行動手段を持っているということが大事で、将来必ず役に立つよ。」


先の見えない未来ではありますが、しっかりと現実を見据えながら、

子供達には自分の感覚を信じ、その場の状況にあった行動を選択して、たくましく生きていってほしいと感じています。

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