デジタルとアナログの間を生きる(2023年4月16日掲載)
46歳、4児の子育てをしている父親です。
常日頃子供達には、日々進化していく社会において、自分の幸福を大切にし、優先順位の選択をして行ってほしいと感じています。
今日IT関連の話題として、アメリカのオープンAI社が公開している、自然な言葉で文章生成するAI(人工知能)と雑談できるサービス『チャットGPT』が注目されています。
好奇心の塊でミーハーな私。利用してみた感想としては「時代が変わった」の一言に尽きます。
AIの能力はアメリカの司法試験受験者の上位10%の水準にあると言われていて、雑談のレベルは高く、まるで人間を相手にしているようで、チャットGPTに質問や依頼内容を打ち込むと数秒で回答が始まります。
先日チャットGPTで、AIに長女の入学祝いの花束を考えてもらったのですが、予算金額と長女の好み、旬の花などと条件を加えて打ち込むとあっという間に回答が出てきました。
文章から感じる花束の雰囲気が良かったので、その文章を別の画像生成AIサービスに打ち込んで花束の絵を描いてもらいました。
こちらも素敵なオリジナルの絵になりました。
長女に花束をと思い立って、絵が出来上がるまでに要した時間は10分程度。
これが無料で出来てしまう現状に、私の「時代が変わった」という感想もご納得いただけると思います。
このAIの凄いところの1つに、打ち込んだ文章を学習し、新たな文章を創造してくれることで、私の過去の文章と共に、考えてほしい文章テーマを与えると、私になりきって文章を書いてくれます。
いくつかテストしてみましたが、多少修正は必要なものの、言葉の選択や使いまわしなどは私そっくりで、妻や友人も私の文章として違和感がなかったようです。本当に凄い時代になったと感じています。
社会のデジタル技術が進化していく中、私自身、感じるものがあります。
私は主に住宅リフォームをメインに様々なお客様とお仕事をさせて頂いていますが、世の中には何一つ同じものが無いと実感しています。
現場調査に入った段階で、建物の建った時代や周囲環境、お客様の住まい方が違うので、同条件でお客様の希望に対応することはありません。
羽生九段流で言うなら「直観・読み・大局観」で施工計画を行うものの、工事が始まってからも、建てた大工さんの癖にぶつかるなどして、変更修正を余儀なくされることも多々あります。
固定観念にとらわれず、柔軟性をもってあたることが大事だと日々感じています。
様々な現場を対応していく中では、商品を取り付けるにあたり、メーカーが送ってくれたマニュアルでは解決しにくい問題が発生することもあります。
そんなときにメーカーに問い合わせるのですが、メールで図面や別のマニュアルをくれるなど、回答が返ってくるものの、直接解決につながるものが来ていないこともあります。
時間は有限ですし、結局のところ自己責任で最善を尽くして対処するのですが、このメーカーとのモチベーションの違い、違和感は何だろうと考えているときにある言葉に出会いました。
「デジタルは便利だが、本気を無くす。本気で考えなくなる。」
デジタル技術がどんどん進化していく中、改めてデジタル社会というものは何なのかと考えたところ、「コピー常態化社会」と私なりに定義してみました。
デジタルは0と1で構成されているだけに再現も容易で、効率化が進み、大量生産大量消費傾向になります。
気付けば様々なコピーが社会に溢れています。コピーが常態化した社会では問題解決もコピーから選択されます。
しかし、人間や自然は、0と1では表現できません。
同じものは無く、諸行無常な連続体、アナログな存在。そんなアナログで起こる問題に対しては、デジタルでは近似値までは対応できても、完全には出来ないのです。
人間は怠惰な生き物だと、私自身自覚します。ですから容易にデジタル思考でデジタルに手を出します。
しかし、時にはデジタルを捨て、本気でアナログに立ち向かうことが大事なのではないかと考えます。
『デジタルとアナログの間を本気で生きる』
生まれながらにIT社会があり、デジタルネイティブといわれる子供達にはそのことを真剣に伝えていかなければと考えています。
最後に、冒頭で書いた入学祝いでAIに描いてもらった絵を娘にあげたところ、嬉しそうに眺めていたので、千本のMIDORIYAさんに持ち込み、花束を実際に作って頂きました。
もちろん諸行無常のアナログな生花ですから、デジタル素材の絵の通りにはできません。
ただ、岩﨑有加さんのセンスと技術もあって、とても素敵な花束になり、家に帰って娘に渡すと、とても喜んでくれました。
デジタルの良さ、アナログの良さ。子供達には様々な良さを感じ利用しながら、幸福を選択していってほしいと感じています。


